2020年04月05日

急性の嗅覚・味覚障害へのお願い

 新型コロナウイルスの感染で、他に症状がなくても嗅覚や味覚に異常が出現することが新しい常識となりました。この嗅覚障害はカゼや副鼻腔炎などで鼻粘膜の嗅覚を感じる部位(嗅上皮粘膜)の炎症で引き起こされるのと同じ機序です。この場合炎症が改善すれば嗅覚が元に戻ることが多く、慢性症状へ移行しても治療手段があり、治療を急ぐものではありません。また、味覚障害が嗅覚の異常と同時に出現することが多いのは、味覚が嗅覚の影響を受けやすい感覚だからです。
 このような実験があります。清涼飲料水をクリップで鼻をつまみ鼻呼吸を止めて試飲させると、レモンもライチもグレープもカシスも皆同じ砂糖水の味です。これはフレーバー次第で味覚が変わるということを意味していて、味覚は嗅覚の支配下にあるとも言えます。単独の味覚障害は別として嗅覚との同時出現のときは鼻が原因と考えて良いことになります。
 今のところ、嗅覚・味覚の異常に気づいた場合、まず2週間は自宅で様子をみて、つまり体温測定、呼吸器症状のチェック、清潔維持(マスク、うがい手洗い、手指消毒、室内換気)で慎重に身体の変化を見定めてください。その間に発熱や呼吸器症状や倦怠感などが出現すれば、もちろん「帰国者・接触者相談センター」へ連絡です。
posted by ナカバヤシジビカ at 17:48| Comment(0) | 新着情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月02日

   新型コロナウイルス感染症に対する耳鼻咽喉科の対応

 現在、耳鼻咽喉科診療所において新型コロナ感染の検査ができる体制にはなっていません。新型コロナ陽性を疑われる患者さんは、軽症の場合は発症から3日以内は自宅療養、4日以上は「帰国者・接触者相談センター」に連絡して下さい。渡航歴や接触歴のある方は直ちに「帰国者・接触者相談センター」へ連絡して下さい。高齢者や基礎疾患のある方及び妊婦は2日でセンターへ相談しましょう。宮城県内でもクラスターが発生している現状から、危険な状態が迫っていると考えましょう。それでも咽頭痛や軽度の呼吸器症状で受診される場合は、診察前に症状を申し出て頂いて、待ち時間を自家用車内で待機してもらうか、来院時間を別途指示することもあります。
 中国、イタリアでの経験から耳鼻咽喉科診療は極めてリスクが高く医師の死亡が最も多いのが耳鼻咽喉科医です。感染拡大を耳鼻咽喉科診療所の現場で起こしてはならないので、皆さまのご協力が最重要となっています。
posted by ナカバヤシジビカ at 07:20| Comment(0) | 新着情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする